成形時の注意点316L ステンレス鋼シート?
316L ステンレス鋼板の成形性が相対的に低下すると、その高強度は塑性の低下に大きくつながる可能性があります。降伏強度の増加は表面の歪みやスプリングバック効果を引き起こす傾向があり、それによって 316L ステンレス鋼シートの形状の不安定性が増大します。
前述したように、316L ステンレス鋼シートの強度を向上させると、塑性が低下することがよくあります。これにより、バルジ破壊および伸びフランジ破壊の限界が直接低下します。シートの強度が上がるとクラックが発生しやすくなります。
また、大きな成形力が必要な場合や連続加工で金型温度が上昇する場合には、スティッキング現象が多発する場合がありますのでご注意ください。これにより、ある程度、亀裂の形成が誘発される可能性があります。
さらに、316L ステンレス鋼シートの降伏点の上昇により、しわが発生しやすくなります。シワは金型の固着やクラック発生の原因となるだけでなく、成形後の段階で解消することが困難になります。その結果、形状の品質が低下することがよくあります。しわは後の成形段階で取り除くことができないため、プレス部品は下死点で完全に成形されません。
最後に、寸法精度の問題です。316L ステンレス鋼シートが生じる可能性があります。材料強度が高くなると残留応力も高くなり、成形後の弾性回復による形状誤差や寸法精度誤差(スプリングバック)などの現象が発生しやすくなります。
ステンレス鋼管製造上の注意点
304ステンレス鋼管の溶接部処理技術
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